倉野信次公式Webサイト

先日のメジャーリーグでの出来事。

デトロイト・タイガースのガララーガ投手が９回２アウトからの内野ゴロで、「完全試合達成！」かと思ったら、誤審でヒットに・・・
結局次の打者も難なく抑え、１安打完封勝利。
この後が凄かった。

ヒットと判定された瞬間、監督に猛抗議を受けるも判定が覆ることはもちろんなく、でも後でビデオで確認したら完全にアウトで、その審判も認めて会見で謝罪という事態に。
でもボクがすごいなぁと最も感心したのは、当の本人（ガララーガ投手）がこの判定に激怒せず、寛容な態度を示したところ。

完全試合やでっ！？
一生に一度できるかどうかの記録。ボクはアマチュア時代も含め、ノーヒットノーランさえしたことない。
それぐらい凄い記録を逃したのに、紳士な態度で接した彼は人間としてもすごいのだろうと思った。

そしてここからが本当に凄い出来事。

その誤審を認めた審判が翌日の試合の主審をすることが決まり、試合前のメンバー表交換に本来なら審判と両チームの監督同士が立ち会うところを、その主審がいたため、タイガース側は監督ではなく前日に投げたガララーガ投手をメンバー表交換に送り出した。
そこで涙を流している審判とガララーガ投手が握手を交わし、ファンのみんなも見守るなか和解して、球場全体が感動に包まれた。

そしてそして、タイガースの本拠地「デトロイト」と同じ地に本社を置く自動車メーカー、「ゼネラル・モーターズ（GM）」から、ガララーガ投手のその紳士的な態度に感動して、GM社の高級スポーツカー「シボレー・コルベット」のオープンカーが、グランド内で贈呈された！

という話し。

ちょっと事実を述べるのに長くなってしまったけど、この出来事ってホント色んな意味ですごいと思ったんさ。

メンバー表交換に選手を送り出したり、紳士的な態度を評価して車がプレゼントされたり、こういう発想ってあんまり日本の野球では考えられないもんなぁ。
外国人特有のユーモアがたっぷりと感じられるし、そういえばいつも思うけど、外国人のコメントなんかは「言い回し」や「例え」が『　ウマイっ！　』と思える人が多いように思う。（ボクもこの話術を身に付けたい・・・（笑））

外国人でありながら、日本人がいう『　粋　』という言葉がピッタリ当てはまるんじゃないかな。

メジャーリーグではシーズン中でも色んなイベントがあって、過去の偉人を偲んだり、何かを記念（祈念）したりするために全球団の選手が同じ背番号を付けたり、ユニホームや帽子の色を統一したり、と日本の野球界にはない発想があると思う。
今では日本の野球界も少しずつそういったことも取り入れられてきているけどね。

良いものはどんどん取り入れていって、もっともっと楽しめる「野球界」にしていってほしいと思うし、していかないといけないと思ったんさ。。